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2022.03.05

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タイ渡航前に打った方がいい予防接種とは

Covidワクチンのブースター接種が進み、何度か接種された方もいらっしゃるかと思います。流行している感染症に注意を払うのは当然ですが、現地で罹る可能性のある他の病気に対しても予防接種をして来た方が、より健康に暮らすことができるでしょう。タイ生活を始める前に、してきた方がいい予防接種について調べました。

 

外務省のHPによると、タイ赴任者に必要な予防接種としては、1.A型肝炎、2.B型肝炎、3.破傷風、4.腸チフス、5.狂犬病、6.日本脳炎が挙げられています。

1. A型肝炎

A型肝炎はA型肝炎ウイルスによる一過性の感染症です。飲料や食べ物を介して経口感染し、これらが発生源の約75%を占めています。生食を避け、衛生管理の行き届いた店舗で食事をとるようにすれば予防できます。国産ワクチンは2回接種後2週間程度で免疫がつくため、海外渡航の出発1、2か月前までに受診し、接種を開始するのが理想です。

2. B型肝炎

B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)の感染によって起こる肝臓の病気です。ウイルスが血液をはじめとした体液により感染する感染症のため、ウイルスに汚染された血液の輸血や性行為などでの感染が主な感染経路になります。成人におけるB型肝炎ワクチン接種は、「初回・1か月後・6か月後」の3回接種が基本です。渡航前に2回まで済ませ、3回目は一時帰国時に行うのが良いでしょう。

3. 破傷風

破傷風菌は世界中の土壌中に分布し、先進国でも傷口の約2%から破傷風菌が検出されています。定期予防接種で12歳の時に接種していれば、20代前半までは免疫がありますので、ブースター接種1回のみで予防効果が見込めます。

4. 腸チフス

食中毒の原因でもあるサルモネラの一種であるチフス菌が水、食物を介して感染することによって発症します。感染すると、慢性の保菌者になり周囲に感染させる可能性があります。生水や生ものを取らないことや手洗い等の基本的な予防方法で防げますが、渡航2週間前に予防接種を受けるのがいいでしょう。

5. 狂犬病

狂犬病ウイルスは人間や犬だけでなく、全ての哺乳類に感染します。狂犬病ウイルスはアルコール消毒、石鹸で手を洗う、乾燥や熱で容易に死滅しますが、一度発症すると治療法がなく100%死亡します。タイは野良犬が多く、夜に犬のなわばりの中に入ってしまうと噛まれる危険がありますので、犬の多い地域に近づかないこと、野生動物に触らないことが予防になります。事前に3回の接種(0日、7日、21~28日)で、約3年間の免疫が持続します。

6. 日本脳炎

日本脳炎は、日本脳炎ウイルスにより発生する疾病で、蚊を介して感染します。日本脳炎ウイルスに感染してもほとんどの人は症状がなく、気がつかない程度ですんでしまいます。しかし、100~1,000人に1人程度が脳炎を発症します。発症すると約20~40%の人が亡くなり、命をとりとめても、多くの人が神経の後遺症(脳の障害)を残す病気です。年中蚊がいるタイでは、窓をる時間を極力減らしたり、虫よけを活用して蚊に刺されないようにすることが肝心です。

もし渡航まで時間がなく日本で予防接種ができなかった場合でも、タイで日系のクリニックなどで接種ができますので、気になる方は調べて問い合わせしてみるのがいいかと思います。

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